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リコーイメージング株式会社 常務執行役員
村野 一
リコーイメージング株式会社

私は以前、大手エレクトロニクス・メーカーに勤務しておりました。そこでの私の役割は、全社にわたるセールス・マーケティングの改革プロジェクトでした。このとき、並木さんも前職でいらして、個人的に知り合う機会を得ました。このような全社的なプロジェクトというものは、じつは「戦略・設計」にさくパワーは全体の2割ぐらいで、本当にエネルギーを使うのは、残りの8割の「実行」段階なのです。しかし、経営陣の関心は、往々にして設計で終わってしまう。現場は当然、改革に対する抵抗も戸惑いもある。理解度の高い人、低い人、いっぱいいるわけです。その実行の部分で苦労している時期に、並木さんがフィールドマネージメント社を立ち上げて、相談にのってもらったら、タイムリーかつピンポイントでサポートしてくれて、われわれと一緒にまさに汗を流して、実践をしたという経験があったんです。これが、私の抱いていたコンサルのコンセプトを打破しました。コンサルって、ややもすると、戦略をつくっておしまい、というのが多い中、大いに頼りになった。非常にポジティブな印象を持ったんですね。
そういう体験をして、私がペンタックスリコーに昨2012年末に転職したんです。で、カメラ事業の改革を仰せつかって、課題の把握は1カ月強で終わり、戦略立案もある程度カタチができたんですが、いよいよ「実行」、しかも短時間での成果を期待されているというときに、また相談にのってもらったら、われわれの実情に応じた、テーラーメイドのサポートを短期間で実現してくれた。経営者サイドの人間にとって、戦略づくりよりも大事な、実践のところで近くにいて親身になってくれる。簡単にいうと、そういうことなんです。
もうひとつ、ぜひお伝えしておきたかったのは、ときに並木さんの方から、ちょっとブレイクスルーが欲しいという時に私に電話が1本かかってきて、会って話をすると、けっこう化学反応を起こしてパパッとアイディアがひらめくことが多い。個人的にはそう思っているんです。並木さんがどう思っているか知らないんですが、そういう関係なんで、問題そのものが顕在化している、あるいはしっかり把握されている以前の段階、もやもやしている段階で、ことばのキャッチボールをすると、ケミカルが反応するように、パパッといいアイディアが浮かぶということが何回もあった。相談されると、アイディアを期待されているという喜びになるし、僕らも相談するとアイディアを出してもらえる。ふつうだと、はい、まずお見積もりを出します、といわれる。こっちもかまえちゃう。まだ煮詰まる前に、どうしようかな、と相談に行ける。それがたぶん、「ステップゼロ」だと思います。